被災地に対して津波警報の第1報で発表した地震の規模や津波の高さの予想は,データの制約などもあり,実際の地震の規模や津波の高さを大きく下回ったものでした.その後,予想津波高は段階的に引き上げられましたが,地震による停電等により,津波警報の続報や津波の観測情報が被災地の住民等に十分には伝わらなかったことが被害を大きくしたとの指摘があります.
この指摘を受けて,気象庁は,警報の出し方を見直しました.地震の発生直後,即時に決定した地震の規模が過小であると判定した場合には,その海域における最大級の津波を想定して, 大津波警報や津波警報を発表し,これにより,津波の高さを小さく予想することを防ぐこととしました.この改善の適切な運用が望まれます.