地域で市区町村により指定され,住民に周知されている避難所が,すべての災害に有効でない場合があります.東日本大震災では,津波の避難では使用しないはずの主に住宅を失った住民が仮設住宅その他の新たな住宅に入居できるまでに生活することを想定した避難所に住民が避難し,そこで津波に巻き込まれて多くの方がなくなる事例も発生して問題になりました.
そこで,災害対策基本法の改正により,緊急避難場所と避難所を区別して明確な規定を置き,また,緊急避難場所についても,どのような災害の場合に使うことができるかを地図記号においても明確に示すことにしました.地域で,このような対策が正しく理解され運用されることが期待されます.