市町村の被害が大きい場合,被災が大変な地域ほど情報収集も発信も困難であることを踏まえ,都道府県や国の機関などが積極的に情報収集を行わなければ状況が把握できない.

 発災当初,政府は一部の市町村の機能が失われていることすら把握できませんでした.制度上,市町村が被害状況を都道府県に報告し,政府が集約することになっていますが,大災害では被害が大きい市町村ほど情報の収集が難しく,情報発信が困難となったのです.そこで,市町村からの情報が来ない場合には,都道府県や国の機関が積極的に被災現場に出かけていくことも含め,情報収集に積極的に当たる必要であります.
 このため,災害対策基本法の改正で,都道府県が情報収集に積極的に務めることが規定されました.国の出先機関なども含め,甚大な被害を受けた市町村の情報収集に積極的にあたる運用が行われることが望まれます.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
丸谷浩明 
フェーズ:
緊急 応急 
対象:
自治体 
カテゴリ:
情報収集 
場所:
 
関連する学術論文・資料等
  • 中央防災会議「防災対策推進検討会議中間報告」p.13、2012 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/suishinkaigi/pdf/chukan_hontai.pdf
  • 災害対策基本法第53条第6項
登録者の他の教訓(コンテンツ)