被災市町村は,災害応急業務が増大する一方,職員や庁舎が被災しており,円滑な対応が難しくなる例が多かった.県のサポートも多くの市町村が被災したため十分機能ぜず,広域的な支援を受ける必要が生じたが,地方自治体の多くは,災害時に応援を受ける計画を持っていなかった.このため,これらを想定した防災の備えが必要なことが明らかとなった.

 被災市町村は災害応急対策,被災者支援などの業務が増大し,平常時の業務の一部も継続する必要があったため,行政の対応能力の限界を超える例が多く見られました.特に,職員や庁舎が被災した市町村では,行政機能が著しく低下した中でその多くが対応に苦慮しました.県のサポートも被害が多数の市町村に及んだため,十分機能せず,遠隔地の地方自治体の応援を受ける必要が高まりましたが,被災自治体の多くは,災害時に他の地方自治体から応援を受ける計画を持っておらず,有効な広域支援が受けられない問題も発生しました.
 このような問題に対処するため,地方自治体には受援計画や業務継続計画を事前に策定しておく必要性が指摘されています.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
丸谷浩明 
フェーズ:
事前 応急 
対象:
自治体 
カテゴリ:
受援計画 
場所:
 
関連する学術論文・資料等
  • 中央防災会議「防災対策推進検討会議中間報告」p.16、2012 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/suishinkaigi/pdf/chukan_hontai.pdf
  • 丸谷浩明:「東日本大震災を踏まえた行政の業務継続計画(BCP)」、PRI Review 第46号 、pp.82-93、国土交通政策研究所、2012、 http://www.mlit.go.jp/pri/kikanshi/pdf/pri_review_46.pdf
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