事前に思っていた避難行動と,実際の災害時の避難行動では異なるため,より実際に即した訓練を進めていかなくてはならない.

地震前に行なった調査(2010)との比較から,想定された津波に対する行動の意向とは異なり,対象地域の住民の多くが実際には避難を行なわなかったこと,避難に用いる移動手段として自動車を用いたこと,さらに行政が指定した以外の場所への避難が多かったことが分かった.これらの差異は「すべきである」と承知している知識や規範意識と実際に「できる」行動とのずれを示しており,想定質問による調査の限界と,実行可能な防災計画の策定の必要性を示している.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
村尾修 
フェーズ:
事前 
対象:
住民 自治体 
カテゴリ:
津波避難 訓練 
場所:
 
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  • 諫川輝之,村尾修,大野 隆造:津波発生時における沿岸地域住民の行動 ―千葉県御宿町における東北地方太平洋沖地震前後のアンケート調査から―,日本建築学会計画系論文集,日本建築学会,Vol.77, No. 681,2525-2532,2012.11
  • 諌川輝之,村尾修:津波に対する住民の意識および避難行動の意向についての空間的考察 ―千葉県御宿町を対象として―,日本建築学会計画系論文集,日本建築学会,Vol.75, No. 648,395-402,2010.2
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