「新しい近隣」の構築のためには発災前の「地域リーダー」の存在が不可欠である.

原発事故による長期避難が余儀なくされる双葉郡富岡町民であるが,避難者がまとまって入居する全ての仮設住宅で「仮設住宅自治会」が結成されている.自治会立ち上げには役場職員や富岡町行政区(町内会・自治会に相当するもの)の役員らが中心となって,規約や役員選出を行った.自治会長も区長や役員経験者になることが多く,その理由は「行政区時代の人をまとめる,問題解決のためのノウハウ」がある程度,有効であったからである.このように新しいコミュニティが形成されるなかで,過去にリーダーを経験した人をまとめ役に据えると混乱が少なくまとまっていくといえよう.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
松本行真 
フェーズ:
緊急 応急 
対象:
住民 
カテゴリ:
組織対応 コミュニティ 
場所:
 
関連する学術論文・資料等
  • 松本行真:復旧・復興過程におけるコミュニティの諸相と変容―福島県いわき市、双葉郡楢葉町・富岡町のフィールド調査から―、東北都市学会年報vol.14、2014(近刊)
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