被災者に対して,開いている病院・診療所の情報の普及が進むと「通院支障」を解消する方向に向かうことが示唆され,情報伝達の重要性が確認された.「通院支障」の項目として,「どこに行けばよいのかわからない」被災者が東日本大震災発生後の仙台市では多かった.今後の大規模災害では,被災者が地域の災害拠点病院に集中することは避ける必要がある.そのために,単に開いている病院・診療所の情報を伝達するのではなく,症状などに応じて向かうべき適切な病院・診療所がわかるような情報を発信することが重要であると考えられる.