津波避難では,自動車は有効な手段であるが,渋滞に巻き込まれたり,途中に地震等の被害があって通行できないなど,リスクのある避難手段でもある.

国土交通省の調査では,車で避難した人の割合が55%,特に平野部では63%と高く,限られた時間の中で車の避難の有効性が認められた地域もあります.しかし,車の利用が多い地域では時間の経過とともに渋滞が拡大し,避難の障害ともなりました.長い距離を避難する平野部や,避難支援が必要な方を乗せて避難することに車は有効でしたが,避難の途中に津波に巻き込まれた方もおります.地域の事情に合わせた車の利用や,避難の支援を要する方が避難できるための方策を地域で議論しておくことが必要であり,避難時に立ち往生した場合には車を乗り捨ててでも避難する覚悟も必要といえます.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
安倍祥 
フェーズ:
応急 
対象:
住民 自治体 
カテゴリ:
避難行動 避難手段 
場所:
沿岸 
関連する学術論文・資料等
  • 国土交通省:津波避難を想定した避難路、避難施設のは位置及び避難誘導について(第3版)
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