国土交通省の調査では,車で避難した人の割合が55%,特に平野部では63%と高く,限られた時間の中で車の避難の有効性が認められた地域もあります.しかし,車の利用が多い地域では時間の経過とともに渋滞が拡大し,避難の障害ともなりました.長い距離を避難する平野部や,避難支援が必要な方を乗せて避難することに車は有効でしたが,避難の途中に津波に巻き込まれた方もおります.地域の事情に合わせた車の利用や,避難の支援を要する方が避難できるための方策を地域で議論しておくことが必要であり,避難時に立ち往生した場合には車を乗り捨ててでも避難する覚悟も必要といえます.