国のレベル(厚生労働省:医政局と社会・援護局)でも,都道府県のレベル(例:宮城県:医療整備課と障害福祉課) でも一般の医療と精神保健を担当する部署が異なり,平常から災害対策のことも含めて相互の連携ができているわけではなかった.医療保健の現場でも,地域の中で一般の医療機関と精神医療保健機関との相互連携は十分にとれているとはいえない状況であった.東日本大震災発災時にも,行政のレベルでも現場のレベルでも相互の連携.情報共有,相互支援はほとんど行われなかったが,相互の連携が行われていれば,医療保健機関の救援や被災者支援がより有効になされたと考えられる.平常から災害対策も含めた相互連携の体制を構築しておくことが望ましい.