平常より医療行政および一般の医療保健に関わる者と精神保健行政および精神保健に関わる者との連携を密に行い,災害への備えを行う必要がある.

国のレベル(厚生労働省:医政局と社会・援護局)でも,都道府県のレベル(例:宮城県:医療整備課と障害福祉課) でも一般の医療と精神保健を担当する部署が異なり,平常から災害対策のことも含めて相互の連携ができているわけではなかった.医療保健の現場でも,地域の中で一般の医療機関と精神医療保健機関との相互連携は十分にとれているとはいえない状況であった.東日本大震災発災時にも,行政のレベルでも現場のレベルでも相互の連携.情報共有,相互支援はほとんど行われなかったが,相互の連携が行われていれば,医療保健機関の救援や被災者支援がより有効になされたと考えられる.平常から災害対策も含めた相互連携の体制を構築しておくことが望ましい.

作成日(撮影日):
2015/04/07 
登録者:
富田博秋 
フェーズ:
事前 応急 
対象:
国 自治体 医療機関 
カテゴリ:
組織対応 災害救援 
場所:
 
関連する学術論文・資料等
  • 平成25年度厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業(精神障害分野))被災地における精神障害等の情報把握と介入効果の検証及び介入手法の向上に資する研究報告書
  • 富田博秋、根本晴美:第6章 災害時の精神医療と精神保健.東日本大震災を分析する.明石書店 pp82-91, 2013、
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